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栗原社会保険労務士事務所

派遣労働者4割減の230万人 09年度

☆厚生労働省が26日に発表した労働者派遣事業報告(速報値)によると、2009年度の派遣労働者の総数が230万人となり、前年度に比べ42.4%の大幅な減少となった。08年秋の金融危機に伴う景気低迷で製造業を中心に契約の打ち切りが増えたほか、派遣労働の規制強化の動きをふまえて企業が派遣を絞り込んで直接雇用に切り替えた影響もあるとみられる。

 派遣労働者の総数は05年度から増加を続けてきたが、5年ぶりに前年度を下回った。230万人の内訳は、派遣会社と常に雇用契約を結ぶ「常用型派遣労働者」が70万人、派遣会社に登録して仕事があるときだけ働く「登録型」が160万人となる。

 政府が今国会で成立を目指す労働者派遣法改正案は、専門知識が必要な26業務を除いて「登録型」の派遣を原則禁止する内容。製造業では「常用型」以外の派遣労働者は認めていない。改正法案では約18万人が対象になるとみられる。

 派遣規制に加え、景気低迷も派遣労働者の減少に拍車をかけており、業績悪化を理由に派遣労働者の契約の更新を見送る企業が増加。ここにきてギリシャ危機から景気の先行き不透明感が高まっており、企業は採用拡大にはなお慎重。(5月26日:日本経済新聞より)