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☆うつ病になり自殺した自動車メーカーの社員の男性=当時(25)=の両親が、会社に計約1億1,000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁姫路支部は28日、自動車メーカーの会社の事後対応による両親の精神的苦痛も認め、計約6,300万円の支払いを命じた。
裁判長は判決理由で「自殺直前の労働は質的、量的に過剰で、自殺は業務に起因する」と指摘。「心身の健康への配慮を怠った」と、メーカーの会社の責任を認めた。さらに「葬儀で上司が冗談を言うなどし、両親は二重に精神的苦痛を被った」と認定。原告代理人の弁護士は「事後対応を含めて責任を認定した例は珍しいのではないか」と話している。
男性の父親(63)は判決後に記者会見し「メーカーの会社は『全く責任がない』と自己保身の構えで事実を隠蔽(いんぺい)し続けた。判決を真摯(しんし)に受け止め、謝罪してほしい」と話した。
判決によると、男性は2006年11月からメーカー会社の購買業務を担当。取引先との間でトラブルが頻発したが上司の支援はなく、長時間の残業などが重なりうつ病を発症、2007年4月に自殺した。広島中央労働基準監督署は2009年1月、自殺は過労が原因として労災認定した。(2月28日:東京新聞より)