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栗原社会保険労務士事務所

75歳以上国保などに 新高齢者医療制度

☆厚生労働省は8日の高齢者医療制度改革会議で、75歳以上の1,400万人が加入する後期高齢者医療制度を廃止し、2013年3月から新制度に移行する最終報告案を提示した。自営業や無職の1,200万人は、国民健康保険(国保)に再加入し、会社で働き続ける人と妻(被扶養者)ら残る200万人は、企業の健康保険組合など被用者保険に戻る。制度変更に伴い、一部高齢者が負担増になる一方、サラリーマンの追加負担も避けられない内容となった。 

 最終報告案は20日に決定し、政府は来年の通常国会に関連法案を提出する方針。ただ、民主党内には負担増に反対論が少なくない。自民、公明両党は現制度の廃止自体に反対で、実現に向けて曲折が予想される。

 新制度は、国保に移る75歳以上の保険料の伸びが現役世代を下回るように措置するなど、高齢者の負担抑制に配慮した。現制度維持の場合に比べ、保険料は全体で200億円(13年度)軽減される。

 その一方で、低所得者向けの特例軽減措置は「段階的に縮小」とした。また1割で凍結している70?74歳の窓口負担は新制度導入後、順次2割への引き上げを明記した。

 現役世代からの高齢者医療への支援金の算定については、各被用者保険の「加入者数」に基づく方式から「総年収」に応じた仕組みに見直す。この結果、13年度は中小企業中心の協会けんぽは600億円の負担減となるが、大企業の会社員が入る健保組合は200億円、公務員らの共済組合は600億円の負担増となる見通し。(12月9日:東京新聞より)