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栗原社会保険労務士事務所

年金支給年齢上げで定年65歳を提言 厚労省検討会

☆厚生労働省は9日、有識者による高齢者雇用の研究会を開き、法律で決めた定年を60歳から65歳に引き上げるなどの提言を盛り込んだ報告書の素案をまとめた。

 研究会は6月にも報告書をまとめる。これを受けて厚労省は今秋以降に労働政策審議会で労使双方の意見を聞く。早ければ来年の国会に高年齢者雇用安定法の改正案を出し、2013年度にも新制度を導入する。

 現在の法律では、定年は60歳以上としなければならず、さらに65歳までは再雇用などで働ける制度を導入しないといけない。ただ、労使協定を結べば継続的に雇う高齢者に条件を付けられる。「希望者が皆65歳以上まで働ける企業」は10年で46.2%にとどまる。

 一方で、厚生年金の支給開始年齢は現在、定額部分の引き上げが進んでおり、さらに13年以降は報酬比例部分も段階的に60歳から65歳に上がる。65歳まで企業で働けないと、今後手取りが無い高齢者が続出する。

 研究会では、希望者全員が65歳まで企業で働ける社会を目指すべきだと強調。(1)厚生年金の定額部分で支給開始年齢が65歳に引き上がる13年に定年を65歳にする(2)定年の年齢を年金の報酬比例部分の引き上げに沿って段階的に65歳に上げる――などの素案を示した。(5月9日:日本経済新聞より)