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栗原社会保険労務士事務所

健保組合、8割が積立金取り崩し 民間調査、2008年から10年度

☆大企業の従業員らが加入する健康保険組合の約8割が2008から10年度に積立金の取り崩しを実施したことが大和総研の調査でわかった。積立金取り崩しでは赤字を補えず、企業と従業員が負担する保険料率を引き上げた健保組合も全体の3割以上にのぼった。高齢者医療制度への資金拠出の増加などで、財政が急速に悪化したとみている健保組合が目立つ。

 総研が3月までに健保組合にアンケート調査を実施し、270組合から回答を得た。それによると、全体の80%にあたる215組合が2008から10年度の3年間に、少なくとも一度は積立金の取り崩しを実施していた。同時期に一度でも保険料率を引き上げた健保組合は32%にのぼった。

 財政に影響を与えている要因としては、97%が高齢者医療制度への拠出金の増加を挙げた。加入者らの医療給付費の増加を挙げた健保組合も66%を占めた。医療費を抑える対策では53%の健保組合がレセプト(診療報酬明細書)の審査強化を実施している。

 健保組合は4月1日時点で全国で1,447組合がある。健康保険組合連合会がまとめた11年度の予算では、9割の健保組合が赤字を見込んでいる。(5月2日:日本経済新聞より)